「あやちゃんが3歳か4歳のときに、わぁーって駆け寄って来たのを、
大人の対応というか、冗談で、さっと避けたんだ。
そうしたらあやちゃんはそのまま転んで、泣きもしなかったけど、
なんてひどいことをしたんだと後悔した」
言葉に詰まりながら、父が泣きながら言った。
そんなことがあったなんて当然覚えていないし、
父親がずっとそんなことを思っていたなんて知らなかったし、
泣く姿なんてのも初めて見たから驚いた。
父はずっと忙しい人だった。家族を養う為であったけれど、
就寝時間の早かった子供のときは接点が非常に少なかったと思う。
それから、今となっては父も自分で「自分も若かったからどう接していいか分からなかった」と言うように、いわゆる「お父さんらしさ」というのはほぼなくて、高校生のときに突然「あやちゃん何かほしいものないか」と尋ねて来たときも驚いたものだ。
ここ数年でかわいいキャラになってしまった父だが、昔は全然そんなじゃなかった。
家族で出掛けてもスタスタ先に歩いて行っちゃうし、基本的に無表情というか、あまりものも言わなかったし、母親とよく「(機嫌が分からないから)お父さんにしっぽがついてたらいいのに」なんて言っていたほど。
中学2年生のときだったと思う、『雨に唄えば』のビデオを一緒に観て、「お父さんが一番好きなミュージカルなんだ」とうれしそうに話してくれたこと、それが初めてちゃんと父としゃべった、という私の中の記憶。
だけど、ずっとずっと愛してくれていたんだ。
ここまで育ててくれたんだから、当たり前のことなのに、
だけど、すごく涙が出た。
お父さんの子でよかった、お母さんの子でよかった。
今更かもしれないけれど、そう思った。
お父さん、お母さん、ありがとう。
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父が仕事でこちらに来ていたので、妹と3人で居酒屋へ行ったのです。
お酒が入って父と妹とで話がエキサイト。
こんな話をしたのは初めてです。
そして、帰りに私が翌日のパンをスーパーで購入中に、
なぜかお花の鉢植えを買っていた…